崎谷はるひ「くちびるから愛をきざもう」

ルビー文庫崎谷はるひさんの「くちびるから愛をきざもう」です。イラストは神葉理世さんです。

身に覚えのない女の子から、妊娠したといきなり告げられ、高額な金を要求されてしまった見習いシェフ兼貧乏学生の吾川京也。ショックのあまり高校時代から食事の面倒をみてやっていた、友人の浅葱純大の家に駆け込むが、話を聞くなり激昂した彼に、強姦まがいに抱かれてしまう。翌日、うなだれる純大を「二度と会わない」と突き放し、女の子から要求された金を確保するため、バイトに明け暮れる日々を始めるのだが──。

大学生×専門学生です(年下攻)。

調理師免許取得のために、自分で学費を稼ぎながら専門学校に通っている見習いシェフの京也は、高校のときから食事の面倒を見てあげていた純大(すみひろ)に、突然家に来るなと言われ、理由が検討もつかないがむかついて出てきた。
そんなとき、二ヶ月前に行った合コンで、気付いたら一緒のベッドにいたというシチュエーションの女から子供が出来たと告げられ、慰謝料等を払えと言われた。
気が動転していた京也は、そもそも純大が理由もわからないままにしばらく会わないと言ったことで、憂さ晴らしに出た合コンでそんな目にあったので、混乱と怒りのまま純大の家に文句を言いにいったが、何故か妊娠の話をしたとたんに、いきなり激昂した純大に強姦されてしまうが・・・・・・というお話です。

崎谷はるひさん五ヶ月連続発行キャンペーン?の3冊目です。

・・・・・・なんて無茶な発売スケジュールでしょうか・・・・・・
大丈夫なのでしょうか、作家さんは・・・・・・ねぇ・・・・・・ (^^;)

あとがきはなんだかとても元気そうでしたが・・・・・・(笑)

ちなみに

1.恋は乱反射する。―1st Love“初恋”
2.恋は乱反射する。―2nd to none“ひけをとらない”
3.くちびるから愛をきざもう
4.チョコレート密度
5.しじまの夜に浮かぶ月

ってことになってるらしいですw
あと二冊ですね! 頑張ってください♪

正直、あらすじを読んだときはあんまり読む気しなかったんですが(←こら!)、読んでみれば面白かったです★

だって、なんで妊娠の話をしただけでいきなり強姦なのよ!と、ちょっと意味わからんと思っていたのですが、きちんと最初から話を読んで、なるほどねぇ・・・・・・と思いました。
個人的な主観で言えば強姦から始まる恋愛はないと思っていますが、まあされた京也も自覚がないだけで好きだったんでしょうし、お話だし・・・・・・とこのあたりは割り切ることにしました。

純大と京也の出会いは高校のときでした。
高校のときから現在に至る5年の間、純大は京也に餌付けされて成長しましたw
まるで母親と言ってもいい状態なほどの餌付けっぷりでした。

京也が一つ年上ですが、もろもろの理由で純大とは同学年。
京也は一人だけ年が一つ上なのでクラスでも浮いていたが、同じくらい愛想がない純大も同様だった。

純大は、恵まれすぎた環境のせいで、気力がないんですが、京也が作る食事は食べるようになった。

弟が2人いる京也にしてみれば、このときは小柄だった純大は弟みたいに見えていて、放って置けなくなった。

京也は既にこの頃から料理人を目指していたので、楽しく世話を続けて5年も経過しました。
京也は、ある日合コンで目が覚めたら見知らぬベッドの隣に女が・・・・・・状態だった。

それからすっかりその女性のことは忘れていたんですが、二ヶ月も経ってから、連絡先を教えたこともない相手から突然連絡があり、妊娠宣言されてしまう。

よくよく考えれば、色々おかしな話なんですが、『妊娠』という単語でびびった京也は、あんまり事態を検証できないまま、相手に詳細な連絡先を教えてしまいます。

そのあとで、純大に突然「来るな」宣言をされたことを思い出す。
そんなことを言われたせいで参加した合コンだったので、純大が悪いという思考になり、怒りのまま家に乗り込みますが、逆に怒りを買って、返り討ち?で強姦されてしまいます。

それから連日のように、慰謝料込みのお金の支払い100万円の念押しのメールが届くようになり、自分で学費を出している京也は、生活を切り詰めても、バイトを増やしてもどうしても金策で100万円を稼ぐことが出来ずに、日に日に弱っていきます。

しかし、支払い期限が近づいてきたとき、メールでの催促もなくなり、何故か当日になっても電話もかからない。
覚悟を決めて、お金が用意できなかったと連絡をした京也だったんですが・・・・・・携帯の電話番号は連絡がつかなくなっていた。
肉体も精神も疲労困憊で帰宅すると、家の前に傷だらけの純大がいて・・・・・・ということで、ことの真相が明かになります。

これからが大変です!
エロエロ注意報が発令されるくらいエロい展開なのではないでしょうか?(笑)

純大は強姦したことで、京也に説教をくらいます。
その説教を踏まえて色々と話し出すんですが・・・・・・その内容がすさまじいです!!!!

突然エロ濃度がすごくなり、あたしゃびっくりしました(笑)。
執着心がものすごかったですw

ここまで読んでいると、純大というキャラは小型ワンコ→大型ワンコになったということなのかなと思ったんですが、最後に収録されている 「La Dolce Bacio─甘いくちびる─」 という純大視点のお話を読んでみて、その認識は変わりました。

純大は、ワンコを気取っているだけなのです(笑)
そうしていれば、京也が可愛がってくれるというだけの理由ですw

ものすごく純大は京也に対して執着がすごいのですが、それをきちんと自分でも理解していて

好きすぎる

という、個人的な萌え単語で表現されているのが、ニヤニヤでしたw

どんな理由があれ、絶対に導入部分が強姦は許せない!という方には、お勧めできません。

それがなければ、いろんな方にお勧めできそうな面白い話だと思いますがねぇ~
こればっかりは難しいですねぇ~ (^^ゞ

最後はハッピーすぎるエンドなのでw、終わりよければ全て良しという方は大丈夫かと思います。

面白かった度:★★★★☆

1件のコメント

  1. くちびるから愛をきざもう

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