ルチル文庫の砂原糖子さんの「真夜中に降る光」です。イラストは金ひかるさんです。
■関連作品
砂原糖子「夜明けには好きと言って」 → 感想を読む?
砂原糖子「同人誌 夜明けには愛してると言って」
喧嘩っぱやく、すぐに他人と衝突してしまうホストの金崎は、その日も酒に酔って些細なことで喧嘩をふっかけて、倒れたまま寝ているところを、津久井というインテリそうな男に助けられた。
津久井は、何故か行き倒れていた新二に優しくしてくれた。
優しくされることに慣れていない新二は、どうも落ちつかない。
イライラする。
自分を助けてくれたお礼と言って風俗の店に連れていくが、そこで断られてしまった。
断られたことで、プライドが傷ついた新二は、ある日、津久井が新宿二丁目にいるところを目撃してしまい、彼がゲイであることを知る。
そして、何故かそこから肉体関係になる。
自分から迫ったくせに、自分はホストだから金を寄越せと主張し、お金のために抱かれる関係になった。
津久井は優しいが、新二がピアスをしていることはあまり好ましく思っていなかった。
別に不満がないはずなのに、始終いらだって仕方がない・・・・・・というお話です。
「夜明けには好きと言って」の番外編です。
この本だけでも十分楽しめるとは思いますが、「夜明けには好きと言って」を知っているほうが、より楽しめるかと思います。
こちらの本では、脇役だった新二が主人公で受けです。
初め、受けだと知って驚愕でした (^^ゞ
その頃の印象は、口調も乱暴、身体がピアスだらけのホストなんだけどチンピラ、そしていじめっこな印象しかありません。
しかし、それを知った上でこの本を読むと、なんでいじめっこになったのかなど、妄想できていいかんじです♪
新二は、ピアスだらけの身体に金髪に近い茶髪で、ホストというよりはチンピラに見えるような男だった。
耳だけではなく、口や乳首など、ピアスが出来る場所であれば、どこでもピアスをしていた。
しかし、それはただピアスが好きということではなく、自分の心の安定のためだった。
津久井は、声を荒げることもなく、丁寧な言葉遣いで、優しい男だったが、昔は粗野な男だったらしい。
あることで、弟が死んでしまってから、態度も言葉遣いも変えたといういきさつがあり、乱暴な言葉遣いで身体中にピアスがある新二を心配していた。
「夜明けには好きと言って」では、主人公だった一葉という少年をいじめていた時期もありましたが、それは最初はいじめではなく、それぞれ家庭の影響からのすれ違いが生んだ誤解から、新二はいじめに走ってしまったように思われる。
あんまり人に優しくされたことがない新二は、津久井に優しく接されてとまどい、苛立ちを隠せない。
そして、抱かれる関係になったとき、キスをするたびにピアスを外す津久井に段々感化されていき、途中で大変なイメチェンをします。
不幸な生い立ちで、意地っ張りな新二が変わっていくところが面白かったです。
そして、津久井が突然態度を豹変させるところがありますが、それも新二を思ってのことで、個人的にはニヤニヤしました。
普段優しい男がですね、声を荒げるというか、嫉妬で乱暴になるのは・・・・・・萌え!なかんじで・・・!
個人的にはお風呂のシーンが好きです♪
しかし、かなり前に読了していたのですが、感想が難しい本でした。
撃沈 orz
面白かった度:★★★★☆
コメントを残す