崎谷はるひ「恋は乱反射する。1st Love<初恋>」

ルビー文庫崎谷はるひさんの「恋は乱反射する。1st Love<初恋>」です。イラストは冬乃郁也さんです。

幼い頃から病弱で、両親からも顧みられなかった澄音は、親がわりにずっと面倒を見てくれている遠縁の弁護士・宇梶宗佑のことを密かに想い続けていた。
しかし、溺愛と言えるほど澄音を大事にする彼との距離は、近すぎて却ってままならない。
そのうえ宗佑の気持ちを知りたくて、幼なじみの月花と付き合うことにしたと告げてみても、逆にあっさり応援されてしまう。
だが、自棄になって自宅を飛び出しかけた澄音は、宗佑に押しとどめられ、抗うこともできずに抱かれてしまい──。

弁護士×高校生です。

幼い頃から病弱なうえ、両親からの愛情をちっとも貰わなかった澄音は、遠縁の弁護士・宗佑に引き取られて生活していた。
一時期、澄音の家に下宿していた宗佑は、小さい澄音が両親から育児放棄された状態なのを知っており、大人になったときに澄音を両親から引き取り、面倒を見てくれていた。
宗佑は、傍目から見ても澄音を溺愛していて、宗佑が結婚したとしても自分も一緒にお嫁さんと可愛がられてしまいそうな勢いだったが、宗佑に恋愛感情を抱いている澄音にしてみれば、辛い状況になるのは目に見えていた。
このままではいけないと思った澄音は、幼なじみで親友の月花に相談をして、付き合うことにした。
それで、宗佑から自立していこうとした。
宗佑に二人が付き合うという話が知れたとき、だから月花と一緒にいたいと言った澄音に宗佑は、付き合うことはいいけれど大人の関係はまだ早いと言い出し、こんなところまで口出しをされるのかと売り言葉に買い言葉状態で、自分は子供だから避妊の方法を知らない、だから大人が教えてくれればいいじゃないと言ってしまい、宗佑は本当に澄音にレクシャーをはじめて・・・・・というお話です。

崎谷はるひさん五ヶ月連続発行キャンペーン?の1冊目です。

崎谷さんの本の感想が若干続きぎみですが、まあこれはこういうこと(↓)でしょうがないでしょう (^^ゞ
この作品にはリンク作があるんですが、正直購入を迷っています。
理由は、これ以後の感想にて。

1.恋は乱反射する。―1st Love“初恋”
2.恋は乱反射する。―2nd to none“ひけをとらない”
3.くちびるから愛をきざもう
4.チョコレート密度(3/1)
5.しじまの夜に浮かぶ月(4/1)

簡単に言ってしまえば、光源氏を思い出します(笑)。
(源氏物語のね。紫上を自分好みの女に育てよう計画w)

だって、宗佑は2歳の澄音を見て、惚れてるんですよ!!!!!

ちょっと変態入ってるかもしれないと、あたしが思っても仕方ない設定かと・・・・・ (^^ゞ

澄音は、誰がどう見ても劣悪な家庭環境で育ちます。
両親にはそれぞれ愛人がいて、家にはちっとも戻らず、でもお金だけはあるので、小さい頃から澄音はお金を持たされて生活していました。
更にそこに病弱が加わり偉いことに・・・・・・orz
そのわりに清い心で育ったのは、うっかり2歳の澄音と出会ってしまい、光源氏計画を遂行してしまった宗佑がいたからでしょう(笑)。

月花が結構いいキャラです!

女の子で澄音とは幼なじみで同い年なのですが、宗佑と同じように澄音に執着してます。
モデルとしてバリバリ働いていて、自分の持ち家も買えるほど。
将来設計もしっかりしていて、澄音がもしどこにも行くところがなくなってしまったら、自分が結婚してあげると漢らしく言える(笑)。
8歳のときに澄音と始めて会ったんですが、そのときには惚れてるみたいでした(笑)

最後に「恋は乱反射する。3nd Party<第三者>」という短編がついていて、これがないと宗佑は腹黒なショタコンみたいなかんじに見えてしまいます (^^ゞ

いや、あってもそのとおりかもしれませんが(苦笑)。

一般的に見れば、月花を選んだほうがいいんじゃね?的ですw

最初っからラブラブ?だし(あたしにはそう見えるw)、
相思相愛だからその点は問題ないんですが、
個人的理由であたしにはあんまり受け入れられないお話でした。

個人的に受け入れるのが難しかったのが喘息の描写。
実はあたし、喘息持ちなんです。
しかも、小児喘息・・・・・・んで、大人になっても治らずでね。
澄音ほどに酷い喘息持ちっていうのは、そういないと思いますね。

更に、宗佑がちょっと過保護すぎるかなと・・・・・・

確かに喘息の発作は起きるとやっかいですが、寧ろ耐性をつけていかないと、丈夫な身体にはなりません。
実際に喘息持ちとして、過保護というか過干渉が入っているので、ちょっと微妙だと思ってしまいました。

喘鳴が聞こえたくらいであんなことにはなりません (^^ゞ

喘息もちの親っていうのは、結構過保護になったりしがちですが、それが心因性の喘息に繋がることが多いのですよ。
(こういうのもあるってことで。みんながではありません)

同じ喘息持ちのボーイズラブものでも前田 栄さんの「JAZZ」は、ああ・・・・・・こういうこともあると思えたんですが、このお話は個人的にちょっとな・・・・・・と思ってしまいました。

ステロイド剤に関しては、これは個人差があるんですが、あたしもこれに関してはかなり痛い目を見てるのでなんとも・・・・・・
(だいたい喘息持ちだとアレルギー持ちだったりと関連して患うことが多いです)

人よっては包帯ぐるぐる巻きになるほど酷い副作用に悩まされる人もいますし、あんまり使用しないから普通に効いて問題ない人もいます。
というわけで、ちょっと病気レクチャーになっちゃいましたが、こんな理由から個人的に受け入れられない内容でした。

客観的に見て考えると、そうですね・・・・・・
宗佑の過保護っぷりが気になりますが、仲良くやってくれればそれでよしというかんじかな?w

親の立場を捨てきれず、執着する弁護士とか、お互いだけが好きというかんじのお話が好きな人にはいいかんじかな?

面白かった度:★★★☆☆

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