大洋図書シャイノベルズの英田サキさんの「エス (SHYノベルス)」です。イラストは奈良千春さんです。
【あらすじ】
警視庁組織犯罪対策第五課、通称「組対5課」の刑事である椎葉は、拳銃の密売情報を得る、言わば拳銃押収のスペシャリストだ。その捜査方法はエス(スパイ)と呼ばれる協力者を使った情報収集活動に重点がおかれている。椎葉は新宿の武闘派暴力団・松倉組に籍をおく男を情報提供者として工作している。ある日、寝起きの椎葉に一本の不明な電話がかかってくる。おまえのエスに気をつけろ、と。劣情と矜持、孤独が交錯する男たちの物語。
英田サキ「エス」感想
………面白すぎた…orz
まず、表紙絵が素敵だ~雰囲気があって!
次にカラー絵がびっくりした。超濡れ場で!
本屋で開かなくてよかったと…(←ここは大分重要)。
まったく関係ないけど、「エス」を書かれるのに参考にされた「参考書籍」が……私が持っている本ばかりだった!(←私は少々?警察マニア)
一時期、どうも警察を調べつくしたい時期がありまして、超マニア本ばかり買ってました(^^;)
設定だけでドキドキしちゃったよ。こういうのは大好きです!
エスはスパイのSです。
暴力団とか名前が出てきますが、ヤクザものではなく刑事ものですね(どちらかと言えば)。
刑事、ヤクザ、マフィア(?)が好きな人なら、はまるかもしれません。
拳銃密売ルートを追うために「エス」というスパイを使った情報収集を仕事としている刑事・椎葉(受け)は、かかってくるはずのない自宅の電話が鳴り、知らない男から「安東に気をつけろ」と言われ、電話の相手がわからないままに電話は切れてしまう。
自分のエス…安東が裏切るわけがないと思っていた矢先、安東が殺されてしまう。
椎葉は安東が殺された理由を知りたいと、自分に始めに忠告してきた暴力団松倉組の若頭補佐で表向きは青年実業家の肩書きを持つ・宗近(攻め)へ連絡を取る──そこからお話が始まります。
色々な駆け引きをしていくのですが、その駆け引きが本能の部分の駆け引きのようで、これまた違うようで、複雑なところが面白いです。
刑事であるのに、目の前で犯罪が行われていても見てみぬふりをしなければならない矛盾や、常にとりまく危険への不安、高いプライドの中に隠しておきたい弱さ、そんなところもうまく表現されているのではと思います。
攻めの宗近は、軽い性格なのかと思ったのですが、結構硬いかんじで抜け目なく、そのわりにはオヤジギャグを言ったり、思ったより情があったりと、色々な面が見えるキャラでした。
現在、腹違いの弟が組長をつとめていますが、そのあたりの関係も今回はさらっと書かれていたのですが、続刊ではどうなるのかなと思ってます。
椎葉の義理の兄・篠崎との関係が微妙で、これは続刊で何か期待できそうかなと勝手に期待しています。この微妙な関係を保ってほしいなと思ってます。
椎葉の過去がまだ詳しく語られていないので、きっとこのキャラがお話にいい味を出してくれるのかもしれませんね。
ギャグ?もよかったです。
「俺のはマグナム」という、ワンパターンなギャグですが、ああいうシリアス展開にはあれくらいの?ギャグがいいかと(笑)
ギャグじゃないんだろうけど、メインディッシュだけじゃなくておやつも欲しいらしい。
おやつって何!! とか思って、はじめはびっくりしてしまいました。
おやつが欲しいって、そんなこと言う攻めっていたっけ!!と(笑)
刑事ものが苦手な人は、色々と細かい展開があるので、もしかしたらはまれないかもしれません。
好きな人はどひー!というかんじかも(どんなかんじ?)。
エロ度は、回数的には一回ですが、その過程が面白いので、大丈夫だと思います(何が大丈夫だかわかりませんが…)。
とりあえず、私はご満悦でした(*^_^*)
続刊も決定しているので、続きが楽しみです!
私はこれから、J庭で配布されていたSSを読みたいと思います!
ゲットしておいてよかった~(*´∇`*)
面白かった度:★★★★★
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