キャラ文庫の榎田尤利
さんの「歯科医の憂鬱 (キャラ文庫)
」です。イラストは高久尚子
さんです。
【あらすじ】
『がっついててごめんな。まだ若いからさ俺。』
マスクの下の怜悧な美貌に、キツい口調。大の歯医者嫌いの新城穂高は、担当医師の三和が怖かった。でも、白衣を脱いだ三和は、穂高の知らない別人に!笑顔を絶やさず、何をされても怒らないなんて、二重人格ってやつ!?医院の内と外で激変する性格の、どっちが本当の顔なのか。次第に三和から目が離せなくなる穂高だけど!?アダルト・スイートLOVE。
【 感想 】
鈑金職人×歯科医です。
鈑金(ばんきん)って何よ!? って思いました(笑)
車が凹んだりしたのを直す仕事でした。
うーん。一つ勉強になった。
『歯科医の憂鬱』と『歯科医の秘密』で構成されたお話です。
(これ一冊に収録されてます)
穂高は亡くなった父親の跡を継ぎ、『新城鈑金塗装』という会社の二台目として、日々車を修理する毎日を送っていた。
鈑金の世界では有名であり、しかも元ヤンキーあがりの昔から喧嘩早い穂高は大の歯医者嫌いであることを隠していたが、とうとう歯の傷みに耐え切れなくなった。
歯医者でみっともない姿は見せられないと、仕事場から少し離れた歯医者に勇気を出して行くことにした。
知人の紹介でかんじのいい女医さんらしいと聞いていたが、穂高を治療するのは、キツイ口調にニコリともしない美貌の男の歯科医だった。
ある日、ショッピングモールで高級車をへこませてしまった子供を急いで連れて帰る親子を見た穂高は、職業柄放っておけずに高級車の持ち主に車が凹んだ経緯を話すが、その男は車にまったく執着がなく、とても温和だった。
とりあえず、自分の名刺を渡すが、あとでこの温和な男が、治療中は怖い先生になる歯科医と同一人物だと気付いて……!?といったかんじで始まるお話です。
前半の 「歯科医の憂鬱」 はこんなかんじです。
こちらが穂高視点のお話でした。
歯科医のときの三和はとても怖いが、それ以外の白衣を着ていないときはものがはっきり言えない男だった。
「ちゃんと怒れ」 と言うが、三和にとっては怒るのが難しい。
男と付き合ったことはないけど三和にはひかれていく過程が書かれてます。
二人がくっついたあとのお話が後半の 「歯科医の秘密」 です。
こっちは三和視点のお話です。
くっついてからの二人ですが、ちょっとしたことで意思の疎通ができなかったり、うまく気持ちを伝えられなかったりして三和が落ち込んだりします(笑)。
そんな中、三和の昔の男が登場します。
とても三和が穂高が大好きなことがわかります(笑)
どちらも一人称で書かれた文章でしたが、二部構成になっていて、どちらからの視点でも読めるので、私的にはとてもキャラの気持ちがわかりやすくて読みやすかったです。
いつも直球ストレートっていうのもいいですね~
最近ちょっと湾曲な表現が苦手になってきたので、こういうのは好みです(*´∇`*)
榎田尤利さんの本は、なんだかサラサラ読めていいですね~(*^_^*)
好みの一冊でした★
この本は、どうも「藤井沢商店街」という街を基本にしたシリーズなようで、第一弾が「ゆっくり走ろう」という作品なようです。
今度外に出る機会があれば買ってみようと思いました♪
面白かった度:★★★★☆
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