椎崎夕「年下の男」

シャイノベルズ椎崎夕さんの「年下の男」です。イラストは高久尚子さんです。

素直になれない、翻弄される恋・・・。
あいつは男で、こっちも男で、そういうのは──アリなのか?

逃げなかったじゃないですか―─大澤敬と館上の出逢いは最悪だった。通勤電車で敬は館上から痴漢と間違えられたのだ。その数十分後、ふたりは上司と部下として再会する。おまけに、どんな偶然かふたりは同じアパートの隣人でもあった!気の強い敬に、人の好い、そのくせ複数の男女とつきあう館上。対照的なふたりだったが、いつしか親しくなる。ところが、酔った勢いで寝てしまったことからふたりの関係は激変してしまい──。

■ 関連サイト
椎崎夕さんホームページ「ALPHELA」
高久尚子さんブログ「スロウ3分日記」

会社の部下×上司です。

タイトルどおりの年下攻めです。

通勤途中の満員電車で、敬は痴漢を間違えられてしまった。
見知らぬ女性にずっと痴漢にあって困っているから助けてほしいといわれて捕まえたはいいが、その肝心の女性はいなくなっており、敬を捕まえた男もはめられたことが判明した。
出社すると、敬の上司は新しく入ってきたという男を連れてきた・・・・・・それは先ほど自分を痴漢呼ばわりした館上という男だった。
痴漢に間違われたというだけで印象最悪なのに、あろうことが住むところも自分の家と隣。
気が強く喧嘩っぱやい敬と、人が好く誰とでも仲良くできる館上。
二人のコンビは思ったよりもよい方向に進み、親しくなった。
会社泊まりが続いたある日、二人は飲み屋にくりだした。
酒が入りすぎた勢いで、二人は寝てしまったことで、敬と館上の関係は変わってしまうが・・・・・・というお話です。

館上は、色々よく気がつく男だったが、そのせいか(?)同時に複数付き合うような男だった。

携帯も仕事用と遊び用で分けて持ち、相手にも複数付き合っていることを打ち明けていて、同意があったうえでの同時交際をしていた。
それを敬が聞いたのは、館上のところにやってきた友人に、男も女も大丈夫なんだと教えられたためだった。

そういう意味では、初めから館上は敬を狙っていたんだろうけど、敬には「男と付き合う」という選択肢は考えられなかった。

それで、酔った勢いで関係してしまっても、相手が自分を恋愛として好きだという考えには至らなくて、すれ違ってしまう。
色々な意味で王道の年下攻めの話でした。

敬の性格がかなり潔癖とういか、潔いというか、そんなかんじだったので、設定だけだと館上という人間は貞操観念も薄く嫌悪感がわきそうですが、それがうまく中和されていてよかったと思います。

しかし、あまり年下攻めというかんじはしませんでした。
きっと敬が思ったより子供っぽかったからかもしれません。

二人の仕事の内容が、個人的に親しみがわくもので、そのあたりも結構楽しめました。
システムエンジニア・・・・・・私の職業ではありませんが、まあ仕様云々は似たようなものがあります(^^ゞ

タイトルから話が非常に連想されやすく(笑)、そのために間違って買った!とか想像と違った!とかないのはいいもんですね(笑)
私、この作家さんの本を読むのは初めてだったのですが、他のものもわかりやすいタイトルが多いですね(笑)
そのせいか、タイトルから内容がわかるので、安心して読める分、わかって読んでいるからちょっと新鮮だなというかんじがしなかったので、ちょっと星は普通です。

あとは、あんまり年下ってことが感じられなかったので(^^ゞ

個人的には王道大好きで楽しめました♪
実は最近、イラストの高久尚子さんが気にいっており、同人誌をサークルさんで大人買いしてます(^^ゞ

面白かった度:★★★☆☆

1件のコメント

  1. [BLS]年下の男

    椎崎夕&高久尚子(大洋図書シャイノベルス) 椎崎先生の作品はまださほど数が多いわけではありませんが、新しく読むたびに着実に腕前が上がっているよなぁと感じさ…

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