竹書房ラヴァーズ文庫のふゆの仁子さんの「駆け引きはベッドの上で」です。イラストは奈良千春さんです。
「それでも逃げるのは性に合わない」
仕事、恋愛。遊佐の人生はまさに順風満帆のはずだった。社運をかけた大きな契約が破談になるまでは…。理不尽なリストラをされ、その退職金で憂さ晴らしをする為に遊佐はラスベガスのカジノを訪れていた。そこでヨシュアと名乗る美形の日系人と勝負することになる。自棄になっていた遊佐は勝負に負け、約束通りヨシュアに身体も、これからの人生も握られることになるのだが、ヨシュアは遊佐をベッドに押し倒しながら、更なる賭けを持ちかけてきた。今度こそ、勝負に負ければ一生囚われの身…。遊佐はその勝負を受けて立った。
ふゆの仁子「駆け引きはベッドの上で」感想
自分が指揮を執り、海外大手スーパー・ウェルネスとの事業提携を進めていたが、それが白紙に戻されることになった。
自分が知らない間に、会社は別の海外スーパーと提携をしてしまった。
そして、その指揮を執っていたのは、遊佐の親友だった。
結果的に海外大手スーパー・ウェルネスとの事業提携が白紙になったことで、背任の疑いでリストラされてしまった。
憂さ晴らしのために、その退職金でラスベガスでぱーっと遊んでいたが、そこで日系でヨシュアと名乗る男に賭けの勝負を持ちかけられた。
賭けは、「賭け金全額と遊佐自身」を賭けることになり、遊佐が買った場合は「外車だろうがクルーザーだろうが欲しいものを何でも与える」というものだった。
賭けは遊佐のリードで進んでいたが、最後の最後で賭けに負けてしまった。
自分自身を賭けた遊佐は、大人しくヨシュアについていくが、そこで賭ける対象が「遊佐自身」と言ったが、それは一晩ではなく、ヨシュアが満足するまでだと言われて、また新たな賭けを始めた。
賭けの対象は「賭け金と時価5千万の時計」で賭けに勝てば、それを貰えることが出来て、賭けに負ければ「今後の人生」を奪われてしまう。
一晩を共にし、結局賭けは引き分けで、次回に持ち越されることになる。
そこでヨシュアが今回遊佐が事業提携を進めていた企業の最高執行責任者(COO)で、今度の賭けは「ウェルネスが日本進出をできれば遊佐の勝ち」、「できなければ初めの約束どおり人生を貰う」というもので、遊佐はウェルネスが日本進出が出来るようにサポートすることになった。
リストラされた会社とはいえ、親友がいて、元彼女がいて、今まで一緒に頑張ってきた人たちが勤める会社が、ウェルネスが日本進出することで潰れるかもしれないことに罪悪感を抱く遊佐。
遊佐は日本にあるウェルネスの開発準備室に向かうが、それとともに何故自分が会社に出し抜かれてリストラされるはめになったのか、つきあっていた彼女が自分のリストラともに別れを告げたのか、他の海外スーパーの指揮を執っているのが、自分の親友だったのかを知り・・・というお話です。
遊佐は全てに裏切られていた事実を認識し、さらにどん底になるのですが、何故か遊佐に執着するヨシュアがいたおかげ?で、どん底から立ち直れます。
何で執着してるのかも書かれているので、結構しっかりとしたお話ではないかなと思います(*´∇`*)
この作品は、どうも脇役で出ていたヨシュアの部下のインテリキャラが主役で、続編として登場されるようなので、ちょっと楽しみ~★
しかし・・・溢れてあまりあるお金に、ちょっとだけ羨ましいとか思ったり(^_^;)
面白かった度:★★★★★
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