竹書房ラヴァーズ文庫のふゆの仁子さんの「龍を飼う男 (ラヴァーズ文庫)」です。イラストは奈良千春さんです。
「さあ? まずは、試してみてからだ・・・」
高柳は今、一世一代の決心を胸に香港の超高級マンションの前に立っていた。目的の相手は、大学時代の同級生、ティエン・ライ。香港での仕事をマフィアに邪魔され、失敗しそうな高柳は、最後の手段にティエンに交渉を持ちかけに来たのだ。交渉金のない高柳は、自分自身の身体をティエンに売るから、それでマフィアをなんとかしてほしいと頼む。必死な高柳に、香港でも有名なマフィアの血を引くティエンは、妖しい取り引きを持ちかけてきた。「お前の身体だけで報酬が足りない場合は、俺に一生飼われる覚悟はあるか」危険な魅力を放つティエンの目の中に茫然と頷く自分の姿を高柳は見た・・・。
ふゆの仁子「龍を飼う男」感想
前作「駆け引きはベッドの上で」の二年前の設定で、脇役で登場したティエンという男が主役の話です。
この話でのティエンは本当にこういうタイプの男ではなく、もっと丸いかんじの男だったので、私は結構びっくしりました (・_・;
本当は買ってすぐに読了しているのです。
前作と今作の間には二年の時差があります。
前作と今作でティエンの性格が違いすぎるので、その間の二年で一体何が起こったの!?と一人脳内劇場で妄想していたために、こんなに感想が遅れてしまいました(^^ゞ
だって・・・どっちも読んだ人なら・・・気になりますよね・・・!???
現在勤めているウェルネスマートという米国大手企業に勤める高柳は、香港へ事業参入することになったが、マフィアに邪魔されてしまい、それに恐れをなした一緒に働いていたスタッフも逃げ、上司は事故に遭ってしまい、一人になってしまった。
そんななか、大学時代の同級生のティエン・ライに自分を買ってくれるように取引を持ちかけた。
ティエンのバックにマフィアがいるらしいことを知っていたからだ。
自分を身体を売るから、マフィアを何とかしてくれと頼み、それから抱かれるようになるが、報酬が足りない場合は、自分に一生飼われる覚悟はあるのかと言われ・・・・・・というところから始まるお話です。
ティエン・・・なんか結構可哀想だよね・・・・・・
好きな人に 「君は僕の事を好きだったんじゃないか」 って言われて、さらには 「自分を買ってくれ」 って言われるんですよ ( ̄▽ ̄;)
非常に哀れでなりません・・・ティエン・・・!!
自分から買えと言った高柳だけど、ティエンのことが好きであることを自覚する。
だからこそ、ティエンに抱かれるのが辛くて、酔ったふりをしてティエンに甘える高柳。
でもティエンも、大学のころから好きだった人相手だからこそ、色々辛い。
私はですね・・・こう悪い男というか、強い男というか、いかにも他人のことなんかどーでもいいという攻めが、好きな人のためを思いやって身をひいてみたり、あきらめてみたり、とことん甘かったりするパターンが大好物なのですよ!!
そして、結局タイトルの「龍を飼う男」は、飼っているのは高柳で、ティエンが飼われて二年後に丸くなるっていうことなのかなと勝手に妄想してます(笑)
そういうわけで、ご満悦な一冊でした (*´∇`*)
しかし、奈良さんのイラストが・・・・・・毎度いいかんじです!
カラーもモノクロもナイスです!!!! (≧▽≦)
眼福!!!!
でもカラーピンナップ・・・・・・ウイスキーのボトルだったんですね・・・・
てっきり修正を入れなければならないほど危ない状態になってしまったのかと思ったんですが・・・
本文を読んであれはウイスキーのボトルだとわかりました。
いや、場所が場所だけに・・・ね・・・(笑)
続編も決定している作品ですし、展開が気になります♪
面白かった度:★★★★☆
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