もえぎ文庫の松岡なつきさんの「SWEET SAVAGE―やさしく殺して」です。イラストは奥貫亘さんです。
スリルと興奮の中で生きるギャンブル界の帝王ロジャー。
おまえが欲しくてたまらない
永遠の愛か、それとも男としての野望か !?
失恋したばかりのトレイスが出会ったのは、澄んだブルーの瞳をもった美しい男、ロジャー。
ひと目で心奪われたトレイスは、惹かれる気持ちを止められない。
しかし、なんとロジャーはベガスで名をはせたギャンブル界の帝王だった!
誠実な恋を求める自分の前に現れた、危険な男・・・・・・激しく戸惑いながらも、トレイスはロジャーを相手に『その気にさせたら勝ち』という賭けをすることに !?
書き下ろし番外編も収録 !!
なぜ、たくさん買いたい本の中からこれを選んだかというと、友人がラスベガスに行ってきたばかりで、そのときの模様を聞いてしまったからです!
あたしの家には、ラスベガスのホテルオリジナルのトランプがあります。
ラスベガスのホテルは、ホテルごとにオリジナルトランプを作っているそうなんですが、トランプにはいかさまされにくいようにしかけがしてあるとのこと。
あと、ラスベガスで一夜にて大金持ちになる人はこのゲームで買った人が多いとか、そういうのを聞いたばかりだったので、妄想激しくこれをチョイスしたのですw
□やさしく殺して
恋人が自分の家から出て行って一ヶ月、トレイスは恋を吹っ切れないまま、友人のバーで酒を飲んでいた。
そのときに隣に座った青い瞳が印象的で野生的な男・ロジャーに一目で惹かれてしまう。
ロジャーは、キーウエストで開催されるギャンブルのお祭り「キーウエスト・ポーカー・ラン」というイベントの参加者で、ギャンブルの世界では有名人だった。
トレイスとロジャーは、ポーカー・ラン期間中に「ロジャーがその気になったらトレイスの勝ち」という賭けをすることになった。
お互いに惹かれあう二人だが、あくまで旅行者のロジャーはラスベガスに戻ってしまうだろうことを考えると、トレイスは自分の気持ちに線引きをして、さっさと負けを宣言して身を引き出してしまう。
しかし、ロジャーは諦め切れなくて・・・・・・というお話です。
以前ビブロスさんから出版されたものの焼き直しらしいですが、あたしは初読みだったので楽しく読めました♪
あたしが松岡なつきさんを好きなのは、設定がしっかりしているところです。
やはりどんなに萌えシチュエーションでも、これだけBLが溢れていると同じようなものが出来てしまうけれど、設定がしっかりしているので、妄想がしやすいです。
トレイスは、恋人に捨てられてしまい、傷心だったわけですが、一目でロジャーに一目惚れをしてしまいます。
そしてロジャーもトレイスが気に入ったので、二人は一目で気持ちが通じあってしまいます。
しかし、わかりきってるとおり、ロジャーは旅行者で、いずれは帰っていってしまう身。
恋人との関係はスリルよりも安定を求めているトレイスは、自分の気持ちや今の状況など冷静に分析します。
また、ロジャーもギャンブラーなので素敵な恋にめぐり合ったからといってすぐに燃え上がって周囲が見えなくなるわけではなく、冷静に現在の状況やトレイスの心の変化などを観察していています。
そんな二人の気持ちの動きが読んでいてわかりやすく、面白いと思いました。
個人的には、もっとギャンブルの世界観が出てるとよかったなと思います。
二人の恋愛のほうに重点が置かれていますが、各章ごとに受け攻めの視点が変わるのが、お互いの感情がわかりやすくて、あたしには萌えやすかったです。
ギャンブル描写こそを期待してるんだ!っていう方にはお勧めできないかと(^^;)
□THE SAVAGE’S SUITE
めでたくくっついたあとの二人。
結局ロジャーがキーウエストに残る選択をして、二人でホテル経営を始める。
ロジャーは、なかなか相談したり頼ってくれないトレイスをさりげなくフォローして、ときには説得して二人で頑張っていた。
ある日、ハリケーンがやってくるという天気予報から、宿泊予定者のキャンセルやハリケーンに備えての準備をしていたが、一度ハリケーンでホテルを失った経験があるトレイスは、なかなか安心することができない。
しかし、ロジャーは内心ではトレイスを独り占めできると喜んでいて・・・・・・というお話です。
ロジャーは、すっかり独占欲の強い男になっていましたw
ムフフ (*´艸`*)
二人でやったという「吸血鬼ごっこ」が気になります。
「生贄ごっこ」よりも気になりました (*´∇`*)
面白かった度:★★★★☆
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